【waste】規制のサンドボックス制度をコカコーラ社が活用(2023.07.19)

自動販売機によるラベルレスペットボトルの販売に関する実証

コカコーラ社は環境に配慮した取り組みとして、PETボトルのラベルレス製品の導入を試みています。清涼飲料水は法律に基づき製品情報を表示する必要があり、現在、その多くはPETボトル本体に貼付したラベルで当該情報を表示しています。この取り組みでは、自動販売機で販売するラベルレス製品の情報を自動販売機自体に掲示することで、消費者がラベル付き製品と同等の製品情報を得られるようにします。

この実証プロジェクトの目的は、消費者が食品の安全性を確保し、自主的かつ合理的な食品選択を妨げないことを確認することです。そして将来的には、自動販売機で複数のラベルレス製品を販売することで、家庭外におけるPETボトルのリサイクル容易性を向上させます。さらに、製品情報を表示するラベルが不要になることで、プラスチックゴミの排出量を約4,600トン/年、ラベル由来のCO2排出量を約41,300トン/年削減することを目指しています。この取り組みにより、コカコーラ社は環境負荷の低減と持続可能な社会作りに貢献しています。

規制のサンドボックス制度は、これまでもいくつかの実証検証がされていますが、なかなか規制緩和が進んでいないものと認識しています。この取り組みが前に進まれることを期待しています。

規制のサンドボックスとは

規制のサンドボックス制度とは、新しい技術やビジネスモデルを試すための”実験場”のようなものです。例えば、IoT(ネットにつながったデバイス)やブロックチェーン(安全なデータの取引を可能にする技術)、ロボット、または新しいビジネスモデルであるプラットフォーム型ビジネスやシェアリングエコノミーなど、これらの新たなアイデアを現行の法律が制約してしまうことがあります。

この制度では、こうした新しいアイデアを試すことができる”実験的な空間”を提供します。事業者はこの制度を使って新しい技術やビジネスモデルの実証実験を行い、その結果を規制当局に報告します。そして、その結果に基づいて規制当局は現行の法律や規則を見直すことができます。これにより、新しい技術やビジネスモデルが社会に導入されやすくなります。

内閣官房
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/s-portal/pdf/underlyinglaw/sandboximage516.pdf

ペットボトルのリサイクル率

さて皆さん、日本のペットボトルのリサイクル率をご存知でしょうか?
日本はいろいろな面で世界各国と比較すると出遅れている感がありますが、ことペットボトルのリサイクルに関してはとても優秀です。
なんと、ペットボトルリサイクル率 86%!(2021年度)

PETボトルリサイクル推進協議会
https://www.petbottle-rec.gr.jp/basic/summarize.html


内閣官房
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/s-portal/regulatorysandbox.html